頼りになります!オリックス安達了一内野手(34)が1点を追う7回無死満塁で代打起用され、右翼線に逆転2点適時二塁打を放った。自身初の代打V打に「どんどんがっついていこうと思っていました。ノーアウト満塁で三振したら流れも悪くなるので」と目尻を下げた。

渋さが光った。2球でカウント0-2と追い込まれたが、3球目の内角149キロを右に運んだ。背番号3の仕事人は「いやぁ、たまたまっすよ」と謙遜しながらも「三振だけはやめようと思って、必死に食らいつきました」と気持ちを込めた。中嶋監督は「なんとかしてくれるだろうという、こっちの期待感をその通りに。最高の形になった」と絶賛した。

T-岡田とともに生え抜き野手最年長のベテランが、一振りで試合を決めた。今季初の5連勝で5月2日以来の勝率5割復帰。最大7あった借金を完済した。ただ、指揮官は「下がらないように。上がっていけるように1個ずつやっていくしかない」と慢心はない。

25年ぶりにリーグを制した昨季は、交流戦途中から11連勝の快進撃で一気に波に乗った。今季も現在、6月負けなし。昨季王者は、着実に進んでいく算段だ。

7日からは本拠地・京セラドーム大阪に戻り、ヤクルト、阪神を迎え撃つ。安達は「ヤクルトには日本シリーズでやられている。去年の借りを返せるように。倒していきたい。自分は(体調不良で第5、6戦と)出れてなくて負けた。悔しさがあるので勝ちたいです」。温和な笑みの裏に、不屈の闘志がある。【真柴健】

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