ロッテ三木亮内野手(30)がサヨナラ打を放ち、西武に連勝した。
遊撃横へのゴロで、三塁走者の快足高部が見事にホームイン。三木は一塁で喜び、ひと通りウオーターシャワーを浴びると、赤いバケツを持ってくる柿沼を手招きした。片膝をついて、氷水を浴びた。
「意外と衝撃来るなと。重さの。これからちょっと優しくかけるようになるかもしれないです」
ずしっと来たが、逃げずに堂々と浴びた。いつもはサヨナラの瞬間、ベンチ裏から氷水が入った赤いバケツを持ってきて、ヒーローに浴びせるのが重大任務。重さはその日次第。人知れずの苦労があった。
「いつも逃げられて、持っていくのしんどい思いしてるので。あれ持って逃げられると、全力で追わないとダメなので。そこの苦しみは、一番分かっているので」
この日バケツを持ってきた柿沼に重たい思いをさせないよう、黙ってじっと浴びた。なお、普段はその後安田に空のバケツをかぶせるのが恒例だが、その理由については「かぶせやすいので」と説明した。
レアードと組むすしパフォーマンスが代表的で、ムードメーカーとしての役割も多い。試合後、ダグアウトの盛り上がりも大きかった。次々に賛辞をかけられる。特に印象的だった仲間からの言葉を尋ねた。
「ヤスさん(=田中靖)に『インタビュー、すかしすぎやろ』って言われました。それ、絶対書いておいてください(笑い)」
上位はそんなに近くはない。あきらめずに、全員束になって追い掛ける。【金子真仁】