阪神糸井嘉男外野手(41)の今季限りでの現役引退が13日、発表された。この日の午前中に、兵庫・西宮市のホテルで引退会見を開いた。

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06年に糸井を投手から外野手にコンバートした日本ハム時代のGM、高田繁氏(77)は驚異の成長曲線を懐かしそうに振り返った。球は速かったが制球に難があった一方で「とにかく足が速くて、ものすごい打撃をすると。今後の野球人生のためには、それを生かして野手をした方がいいと考えて。伝えたら『やります』という感じだったね」。

シーズン中の転向。翌春キャンプまでの1軍入りを命じたところ「『え、クビですか』ってびっくりして。ハッパをかけるつもりで言ったんだけど真に受けたのか(笑い)。とにかく練習していたね」。

課題は守備だった。直後の2軍戦では「とにかくフライが捕れないって報告が来て。大丈夫かなって心配したよ」。1軍出場まで1年以上、定位置確保にはもっとかかると想定したという。それが「あっという間にレギュラーになって。算段より全然早かった。『もう投手には戻らない』って強い覚悟で、死に物狂いで練習したから、日本を代表する外野手にまでになったんだろうね」。外野手で第一線を張り続けたプロ生活。「19年か…。本当に彼の力だよ」とねぎらった。

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