左膝前十字靱帯(じんたい)の断裂など開幕直後に大けがを負い、シーズンを棒に振ったソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が三塁への完全コンバートに向け秋季宮崎キャンプに合流することになった。26日、福岡・筑後市のファーム施設で練習に汗を流した栗原は「(キャンプは)サード1つでやろうと思っている。守備をメインにしっかりやりたい」と意気込んだ。

8年目の今季はさらなる飛躍を誓いながら、思わぬ大アクシデントに見舞われた。3月30日のロッテ戦(ZOZOマリン)で守備中に左膝を負傷。靱帯(じんたい)断裂に加え、左外側半月板を損傷。左膝にメスを入れ全治7~9カ月の診断で戦列を離れた。「悔しさが一番でしたし、試合を見ていても、何かこう取り残されている感じというか、いろんな感情になりました」。約半年のリハビリ生活にピリオドを打つと、大きな目標が見えてきた。この日は三塁で約1時間のノックを受けた。すでに練習では制限なく動いている。来月3日からの宮崎キャンプでは守備に重点を置きながら、定位置取りに向けてひたすらボールを追う覚悟だ。「(体は)ほぼ動けているので、守備をメインにしっかりやりたい。やる気です」。周東、野村勇、リチャード、川瀬ら三塁争いは文字通り“ホットコーナー”だが、負けるつもりはない。

復活に向け、さらに背中を押すのは「副キャプテン就任」だ。柳田主将のサポートとして藤本監督が栗原を指名。「今年1年間、チームの力になれていないのでしっかり責任感を持ってやりたいと思います」。キャンプ免除の柳田に代わって3年ぶりのV奪回を目指すチームを鼓舞する。完全復活へ栗原は実りの秋にするつもりだ。【佐竹英治】

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