ソフトバンク牧原大成内野手(30)が19日、海外FA権を行使してメジャー移籍を目指す同期入団の千賀滉大投手(29)に惜別の思いを語った。

甲斐拓也捕手(30)を含めた3人は、いずれも10年育成ドラフトで入団。そしてプロ12年目の今オフ、千賀は海外FA権を行使して、夢だった米大リーグへの挑戦を表明した。この日、所用でペイペイドームを訪れた牧原大は「本当はね、やっぱり残ってやってもらいたいという気持ちはありますけど、やっぱり千賀がずっと夢見てきたことなので。それは素直に応援してあげたいです」と、盟友の背中を押した。

9月25日のロッテ戦では、勝利後に3人で本拠地のグラウンドを一周した。牧原大にとっても夢の瞬間だった。「結果的にあれが本当に最後なのかもしれない。もうあれは、一生の思い出になります」。神妙な面持ちで、無数のフラッシュライトを浴びた「9・25」を回顧した。

今季の牧原大は、内外野のあらゆるポジションに代打もこなす「ジョーカー」として活躍。終盤は先発起用が増え、自己最多の120試合に出場した。規定打席にはあと2打席足りなかったが、打率3割1厘と結果も残した。来季は「センターをやりながら、抜けたピースを埋められるように準備をしていきたい」と、中堅で勝負をかける。「来年はジョーカーとしてじゃなく、レギュラーとして試合に出られるように。それでおのずと規定打席に届くと思う」と、主力定着に燃えている。

千賀は現在、アメリカで多くの球団と交渉中。牧原大は「千賀があっち(メジャー)で頑張る分、僕らも『お前たち弱くなったな』って言われないように。しっかりやっていきたいなと思います」と、気を引き締めた。【只松憲】

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