日本野球機構(NPB)は9日、「現役ドラフト」を初めて開催。阪神がソフトバンクの来季6年目左腕、大竹耕太郎投手(27)を獲得したことを発表した。

大竹は済々黌(熊本)から早大を経て、ソフトバンクに育成ドラフト4位で入団。1年目に支配下選手登録を勝ち取り、2年目の19年は先発ローテーションの一角を担い、17試合に登板して5勝(4敗)を挙げた。その後は出場機会を減少させ、今季は2試合に登板にとどまり、0勝2敗、防御率6・43。ウエスタン・リーグでは主に先発として14試合に登板し、4勝1敗、防御率2・87だった。

岡田監督の母校の後輩でもあり、“早大タッグ”で復活を期す。

大竹はソフトバンク球団を通じて「たいした実績がなかった僕の可能性を見いだし、プロ野球選手にさせてくれたホークスには感謝してもしきれません。ホークスには小さな頃からファンクラブ入るほど思い入れがあり、地元九州ということもあり、ここで育ててもらいプレーしたことは人生の財産です。阪神はホークスと同じようにファンが熱いチーム。伝統もあり、あの甲子園で投げられると思うと今から気が引き締まります」とコメントした。

また、阪神の陽川尚将内野手(31)は、西武に移籍することが決まった。

陽川は球団を通じ「現役ドラフトで移籍が決まったと連絡をいただいて、すごく驚いたというのが率直な心境です。球団の方からも言っていただきましたが、これは自分にとってはチャンスだと思いますし、埼玉西武ライオンズで活躍することが、これまでお世話になったタイガースをはじめ、応援いただいたファンの方々への恩返しになると思うので、ライオンズでしっかり結果を出せるように、また一から精いっぱい頑張っていきたいと思います。タイガースファンのみなさま、今まで熱い応援をいただき本当にありがとうございました」とコメントした。

◆「現役ドラフト」とは 出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する制度で、日本野球機構(NPB)とプロ野球選手会の数年にわたる話し合いの末、今オフからの導入が決まった。各球団対象選手2人以上を提出したリストの中から、最低1人を指名する。必ず1人は出て、1人は入る仕組みとなっている。

対象選手は今月2日に公示された「契約保留選手名簿」に記載された選手。ただし次の8項目に当てはまる選手は除かれる。

 

(1)外国人選手

 

(2)複数年契約選手

 

(3)来季年俸5000万円以上の選手(1人は5000万円以上1億円未満も可)

 

(4)FA権を行使したことのある選手

 

(5)FA資格選手

 

(6)育成選手

 

(7)前年シーズン終了後に選手契約の譲渡(トレード)で獲得した選手

 

(8)シーズン終了後に育成から支配下になった選手

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