「サヨナラ優勝男」の勝負強さは健在だった。6回守備から途中出場したヤクルト丸山和郁外野手(23)が1点を追う9回1死、ロッテ・カスティーヨが投じた147キロ直球を捉え、左翼席へ同点ソロ。「9回で負けていた。それを意識し甘い球なら強く振ろうと思っていた」。昨季、新人史上初となるサヨナラ優勝打を放った男は、1打席のみだったチャンスをものにした。

沖縄・浦添キャンプでは終盤、下半身の疲れからオープン戦3試合を回避。高津監督によると大事を取っての欠場だが、本人は「悔しかった」。オフに打撃フォームを改造。昨季は前に突っ込みがちになり「真っすぐをファウルし、変化球を空振りすることが多かった」。それを自主トレで青木、村上らにアドバイスを受けた。前のめりを解消し、的確な位置で効率良くフルスイングするよう心がけ、“今季1号”につなげた。

外野手争いは激しい。塩見、山崎がケガで1軍に不在な一方で、本来捕手の内山が打撃を買われ左翼手争いに加わり、2月24日に1軍合流したばかりの浜田も結果を残す。「自分より若い選手が結果を残しているのは悔しかった。でも今年はレギュラーを取りたい思いが強い」と、こちらは前のめりにポジションを勝ち取りに行く。【三須一紀】

【関連記事】ヤクルトニュース一覧>>