侍ジャパンから合流した巨人大城卓三捕手(30)が、志願の出場で反撃の一打を放った。

25日楽天戦(東京ドーム)に「7番捕手」でスタメン。2点を追う5回1死一、二塁、楽天滝中のシンカーをとらえた。中前適時打でこれが呼び水となりその回に同点。6回の勝ち越しにつなげた。帰国後、中1日の強行軍に「1本出てよかった。タイムリーを打っていいところを見せられた」と疲労感を吹き飛ばし、充実感に浸った。

この日のオープン戦に代表組で出場したのは西武山川と2人だけ。米マイアミから約15時間のフライトを経て、23日に帰国した。翌24日の1軍練習合流時、原監督と阿部ヘッドから出場を「どうする」と聞かれ「出ます」と即答した。疲れ、時差ボケは完全に抜けてはいない中で「投手との実戦が少ないので」と志願。実戦で組んだことがない先発グリフィンの球を受けるため、迷いはなかった。

WBCでは大谷の姿に奮い立ち、ダルビッシュの言葉に共感した。「ダルさんが、日本の野球も米国に負けていないといっていた。本当にもっとやんなきゃいけないと思った」。準決勝では9回を大勢との巨人バッテリーで締めくくった。世界と戦うすべてを知る原監督も「いい経験になったでしょうし、いいシーズンにしてくれるといいですね」。チームに還元する。

26日楽天とのオープン戦最終戦には4番岡本和が帰ってくる。決勝の1発を含む2本塁打を放った主砲の帰還、23打席ぶり安打の坂本の復調とともに、勝てばオープン戦5年ぶりVの可能性もある。侍たちの合流を追い風に、さらなる勢いをつける。【上田悠太】

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