阪神のリリーフ陣が鉄壁の「無失点リレー」を形成した。

延長12回までもつれたロースコアゲームで、8回から中継ぎ陣を5枚投入し、再三のピンチを背負いながらも踏ん張り、勝ち越しを許さなかった。岡田監督は「岩崎もだいぶ状態上がってきたよな。石井にしてもね、湯浅にしてもね、ある程度いけるというな、調子も戻ってきたしな、あの辺は」とうなずいた。

ブルペンの先陣を切った岩崎が流れをつくった。1-1の8回から登板。丁寧に低めにボールを集め、青木、山田、村上と上位打線を3人斬り。9回は守護神湯浅が先頭オスナの三塁線へのライナーを佐藤輝が好守で阻み、中村、赤羽を退けた。今季5試合目で初めて1回を3者凡退で片付けた右腕は「テルさんにも助けてもらいましたし、これからも3人で終われるように頑張りたい」と引き締めた。

延長10回は今季絶好調の石井が「落ち着いて、普段通りを意識して投げることができた」と、1回ピシャリでチーム最多の4ホールド目をゲット。11回はK・ケラーが先頭青木に四球を許し、盗塁、暴投で無死三塁のピンチを招くも、山田を一邪飛、村上を内角153キロで空振り三振、オスナを三ゴロに封じ、絶体絶命のピンチを切り抜けた。「自分で自分の首を絞めてしまったけど、何とか抑えられてよかった」と胸をなで下ろした。12回の加治屋は1死二塁と追い込まれたが、無失点で締めくくった。

中継ぎ陣をけん引する岩崎は「みんなでいいポジションを目指してやっていきたい」。切磋琢磨(せっさたくま)による相乗効果が、チームに好影響をもたらしている。【古財稜明】