開幕から自身2連勝を狙ったソフトバンク和田が1球に泣いた。立ち上がりから直球を主体に投げ込んだが、2回1死から辰己、田中和に連続四球を与えると9番安田に初球の142キロのストレートを右翼スタンドに運ばれた。着弾点を確認するとベテラン左腕は顔をしかめ唇をかんだ。

「あそこだと思う。あの1球で試合を壊してしまった。四球でのランナーだったのでやってはいけないこと。あれで試合が壊れてしまったので申し訳ない」。試合後、和田は厳しい表情で痛恨の1球を振り返った。4回83球を投げ、毎回の5安打。失点は安田の1発による3失点だったが、イニングを稼げない苦しい投球でもあった。

楽天先発の田中将とは通算3度目の対決。7安打を許しながら何とか5回を無失点にしのいだマー君に投げ負け、今季初黒星でチームの連勝も3で止まった。「(次回)自分の投げるときにいいボールを投げるようにしていかないと」。ベテラン左腕は雪辱を誓った。

<田中将対和田の投げ合い>

◆07年5月2日(ヤフードーム) 高卒1年目の田中が和田に投げ勝った。和田は2回に山崎武に先制2ランを浴びると、4回に再び山崎武に被弾。5回にも適時打を打たれて7回4失点で黒星。田中は7回にブキャナンに2ランを許すも、7回2失点で勝利投手。

◆21年9月20日(楽天生命パーク) ともにメジャーを経て14年ぶりの投げ合い。和田は2回に小深田の2点二塁打などで3点を先行され、4回3失点で降板。田中将は4回にデスパイネに2ランを浴びると、5回は栗原に逆転2ラン。5回5失点で黒星を喫した。

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧