早大は4本塁打が飛び出すなど打線がつながり、14安打で8点を挙げて立大に快勝した。

初回に流れをつかんだ。1死二塁、熊田任洋内野手(4年=東邦)の右前適時打で1点を先制。さらに1死一、二塁で吉納翼外野手(3年=東邦)の右越え3ランも飛び出した。小宮山悟監督(57)は「初回の攻撃が大きかった。その後も効果的に得点が取れた。去年悔しい思いをして、4年生が中心になって結果が出て、頼もしいです」と話した。

待望の1発も出た。5-0で迎えた3回、先頭で野村健太内野手(4年=山梨学院)が1ボールからの2球目、140キロ直球を完璧にとらえて左中間スタンドへ。高校通算53発の大砲で“山梨学院のデスパイネ”と言われたが、早大では4年春にして初アーチ。野村は「リーグ戦で1本も打てていなかったので、気持ちが楽になりました」と明るい表情を見せた。母校は、今春センバツで初優勝。「僕もしっかりやらないといけないなと思いました」と刺激を受けた。

7回の第4打席にも、先頭で直球をフルスイングして左翼スタンドへソロ本塁打を放った。今春キャンプの頃に「今まではガチガチになって構えていたけど、構えるときは脱力するようにしたら、バットがスムーズに出るようになった」と変化。小宮山監督も「(練習場の)安部球場ではしっかり打っているのを見ていたので、いつか出るだろうと思っていた。本人が1本出てリラックスして打てるようになるのでは」と期待。ここから、早大の主砲が覚醒する。