オリックスのクリーンアップが、北の新球場に3連続アーチをかけた。リーグトップ8号ソロとなった杉本裕太郎外野手(32)は「前の2人の勢いに乗せてもらった」と主軸が束になった。3連勝は飾れなかったが、次戦につながる3連発で自慢の打力は見せつけた。

6点の大量リードを許した6回。口火を切ったのは先頭の中川圭太内野手(27)だった。日本ハム堀の140キロ直球を左翼へ2号ソロ。続く4番森友哉捕手(27)は、甘めに入った137キロ直球を見逃さず。前夜の2発に続く5号ソロを右翼スタンド中段へ運んだ。

3連発を締めたのは、同じく前夜にソロを放った杉本。「打率は上がったり下がったりしますけど、ホームランと打点は下がらない。そこだけ考えてやっています」。打球は大きな弧を描き、吸い込まれるようにレフトポールに直撃。3人で堀をマウンドから引きずり下ろした。

オリックスが3者連続本塁打を放ったのは、98年8月9日ダイエー戦(神戸)の5回、大島、イチロー、ニールが打って以来25年ぶり。ここ2試合で計6本塁打を放ち、チーム計22本塁打は12球団トップの数字だ。昨年はチーム本塁打がリーグ最下位の89本。今年は長打力が違う。

もちろん満足はしていない。先発の鈴木には4安打に抑え込まれ無得点。中嶋監督は「アンダースロー対策としては、またやっていかなきゃいけないのかなと思います」と思案した。28日から本拠地で迎えるのは首位ロッテ。次は白星をつかむアーチ連発といきたい。【磯綾乃】

○…ドラフト1位の曽谷が3者凡退デビューを決めた。3点ビハインドの8回に5番手で登板。先頭の上川畑をカットボールで空振り三振に仕留めると、伏見を150キロ直球で押し込み中飛。最後は江越から151キロ直球で空振り三振を奪った。「ビビったらダメだと思うので、自分の向かう姿勢というのは出せたかなと思います」。中嶋監督は「しっかりしたボール投げていました」と高評価した。