通算127セーブを誇るソフトバンク森唯斗投手(31)が、登板465試合目で先発初勝利を挙げた。6回4安打無失点、95球。降板直後の6回に栗原が先制の満塁本塁打を放ち、森が勝利投手の権利を得た。

親友に吉報を届けた。18年途中、森は元同僚で「King of Closer」こと、デニス・サファテ投手から守護神の座を受け継いだ。同年は37セーブで責務を全う。今季は新たに先発挑戦を決意したが、サファテにはあえて連絡しなかった。

「サファテも僕のことは情報が回ってきてるはずですよ。言わなくても大丈夫でしょう」

親交が深くライバル関係でもあったからこそ、お互いを熟知している。「僕もサファテからいい影響を受けたので、いい情報を届けたいです」。有言実行の投球で、海の向こうに恩返しした。

昨季の10月2日、ロッテ戦。シーズン最終戦で優勝を逃した試合終了直後に、ZOZOマリンの監督室を訪れ、藤本監督に先発転向を直訴した。2軍では「肘が飛んでもいい」という覚悟で結果を残し、1軍の切符をつかんだ。プロ1年目の14年~20年には7年連続で50試合以上に登板。ホークスの誇る鉄腕が、新たな1歩を踏み出した。【只松憲】

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧