元日本ハムの村田透投手(37)が、インディアンス(現ガーディアンズ)時代に同僚だったバウアーの素顔を語った。巨人を退団後、11~16年まで米国でプレーし、メジャー登板は1試合。13、14年にバウアーと一緒にマイナーでプレーした日々を回想した。

10年前、球場の外野で打撃練習の打球を拾いながら、村田はバウアーのふとした言葉が強く心に残った。

「ダルビッシュの動画を見ていて、投球フォームをマネしたいって言ったんです。当時、米国で日本の選手を参考にしてるって話は聞いたことがなかったので、ビックリしたし、向上心が高いなと思った」

「投げる科学者」とも称される男は20代前半から探求心が人一倍強く、研究熱心だった。豊富な変化球を操りながら、独自の変化球も編み出した。

「『リバーススライダー』っていうのに取り組んでたんですけど、スライダーとどう違うの? って話になっても誰もわかってなくて(笑い)。一言で言うなら野球の求道者でした」

メジャー時代、降板時にマウンドからバックスクリーンにボールを投げ込んだこともあるが村田は「ナイスガイです」と断言した。

「ジョークとかも言うし、面白いことをするのが好きでしたね。メジャーの球場でドローンの撮影をしてたのを覚えてます。球場の全景を撮るんだと言って」

村田は22年はオーストラリアでプレー。チームを探しながら自主トレを継続する中、かつての同僚に刺激を受けた。【久保賢吾】