西武のドラフト1位、蛭間拓哉外野手(22)がプロ6打席目にうれしい初安打を放った。

甲子園8強に進出した浦和学院(埼玉)時代の恩師となる森士前監督(59=NPO法人 ファイアーレッズメディカルスポーツクラブ理事長)は「おめでとう! 1軍でヒットが1本出て、精神的にもだいぶ気持ちが違うと思うし、これを生かしてさらなる活躍をしてほしいです」と祝福の言葉を寄せた。

蛭間は23日に初めて出場選手登録された。森前監督の59歳の誕生日でもあった。「蛭間も(西武でもチームメートになった浦和学院同期の)渡辺勇太朗もすぐにLINEくれて。蛭間は『森先生の誕生日に1軍に上がれてご縁を感じます』と言ってくれました。だから、力んで昨日は打てないかな~と思っていました」と笑って振り返る。

11年3月の東日本大震災後、浦和学院は宮城・石巻市や東松島市を中心に復興支援活動を行い、森前監督や硬式野球部も継続的に訪問している。蛭間も高校時代に海岸の清掃活動や仮設住宅訪問をした。「野球ができることは当たり前じゃないというのはあらためて感じましたし、宮城の同級生も2人いて、話を聞くと胸が痛くなるような感情になって」と話したことがある。

思い出の地でのプロ初安打。森前監督は「常に相手の気持ちを察して、気配りできるヤツです。これからますます成長してほしい」と、自慢の教え子の第1歩をたたえた。【金子真仁】

【関連記事】西武ニュース一覧はこちら―>