福岡でホームラン祭りばい!! 日本ハムが今季最多の1試合4本塁打でソフトバンクに大勝した。福岡出身の新庄剛志監督(51)は試合後の第一声で「もう分からん、何を話していいか今日…もう忘れた!」。敵地で繰り広げた“花火大会”の火付け役は「職業、モチベーター」と自負する指揮官だった。

この日、やる気スイッチを押したのは野村だ。5月28日楽天戦以来の4番に抜てき。「決めたのは(新千歳)空港のラウンジかな」と、福岡移動前に働いた“勘ピューター”の根拠は「フラストレーションたまっているでしょうから。バーッと(吐き出して欲しい)」。波に乗れない野村には直近2試合で出番を与えなかったが、あえて4番に戻すと初回から期待通りに開幕4番が“吐き出した”。

1回1死一、二塁で野村は初球を捉えた。左翼ホームランテラスへ吸い込まれた7月最初の打席でたまった鬱憤(うっぷん)を晴らすような先制8号3ラン。37日ぶりの4番に野村は「周りの結果を見たら数少ないチャンスだと思ったし、ここで打たないと…と思って試合に臨んだ」。モチベーター新庄監督も「野村君より僕の方がホッとしてうれしい」とニンマリだ。

この日の打線の肝に据えた4番の一振りが導火線となり、2回には中日から移籍したばかりの郡司がプロ初本塁打。5回は本塁打争いトップの万波がシーズン自己最多の15号ソロ。そして6回に伏見が推定128メートルの特大2号ソロが飛び出し、終わってみれば12安打10得点で大勝だ。

野村、万波、清宮らに4番を争わせながら打線の活性化を狙う、モチーベーター冥利(みょうり)に尽きる試合に新庄監督は「いや~(5日は)4番に3人ぐらい入れたいですけど…ひと昔前の巨人打線だね」とうれしい悲鳴だ。球宴明けには4番を「決めたい」。ホームラン祭りの後も競争をあおりながら、上位浮上へ手を打ち続ける。【木下大輔】

▼4年目の日本ハム郡司がプロ入り初本塁打。郡司は慶大4年の19年秋に東京6大学リーグの3冠王に輝いている。戦後の東京6大学3冠王でプロ入りした岡田彰布(早大-阪神)、高橋由伸(慶大-巨人)ら12人のうち、4年目の初アーチは年数で最も遅い。これまでは15年杉山翔大(早大-中日)の3年目が最も遅かった。

日本ハム郡司(プロ初本塁打を含む2打点。移籍後は4試合連続安打)「時間はかかってしまったんですけど、新天地で『やってやるぞ』という気持ちで頑張っているので、結果的に入って良かった」

日本ハム万波(シーズン自己最多となる超特大134メートルの15号ソロ含む3安打猛打賞)「ド会心です。真芯で完璧でした。本塁打王争いは初めてで、新しい挑戦をしているような気持ち」

日本ハム伏見(6回に飛距離128メートルの2号ソロ)「プロ入り後、一番飛びました!」

■伊藤大海、6回途中2失点で5勝

6回途中を3安打2失点で5勝目を挙げた伊藤は「四球が多く、最低限の6回を投げきることができずに悔しい」。スプリットがさえて9奪三振を量産したが、反省したのは4四球。今季最多の129球を投げきったが、6回1死から2ランを浴びたところで降板した。自身3連勝も「次の登板に向けてしっかり調整したい」と、歯切れは悪かった。