西武は21日、育成選手の豆田泰志投手(20)と支配下選手契約を締結した。これまで124だった背番号は「70」に変更される。

埼玉・越谷市出身の豆田は浦和実(埼玉)から20年育成ドラフト4位で西武入りし、今季でプロ3年目を迎える。

身長173センチと決して大柄ではないものの、直球は最速151キロを誇り、何よりもチームでも有数の数値を誇るホップ率が武器。直球で空振りを狙えるタイプのリリーバーだ。

素質の高さは高校時代から評価されていたが、大きな転機となったのは今年5月下旬。3軍で練習中に、オリックス山本由伸のようなクイックの投球フォームを「遊び半分で」ブルペンで投げて、それがはまった。周囲のアドバイスもあって本格導入し以後、制球力が上がった。

5月31日のイースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)で、実戦で初めて新フォームで投球。それまでは今季7回2/3で7失点、9四球9奪三振だったのが、新フォームになってからは20イニングで1失点、5四球26奪三振と、極端に投球成績が改善している。

6月中旬には「勝負の1年です。7月末までもう時間がないので、1試合1試合大切にして、持ち球を全部使って抑えられるようにアピールしていきたいです」と話していた。

「怖いよりも試してみたい、が大きかったです」というシーズン中の思い切ったフォーム変更。リスクを冒してまで挑戦し、壁を突き破った。【金子真仁】

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