ロッテ角中勝也外野手(36)がプロ17年目で初のサヨナラ弾を放ち、連夜の劇的勝利を演出した。

0-1で迎えた9回。仲間の走塁ミスで1死三塁が、2死一塁となった場面での代打だった。1ストライクからソフトバンク守護神オスナの152キロ内角高め直球を捉え、右翼スタンドに逆転サヨナラ2ラン。「相手がオスナだったんで、打てんくてもしょうがないと思って打席に立った。普段と違う待ち方をしました。さすがに、打った瞬間っすね」。プロの極意は企業秘密にしたが、ベテランの存在感を示した。

真夏イベントで祝福の花火が上がる中、ダイヤモンドを一周。本塁でウオーターシャワーを待ち構える仲間を前に「水かかりたくなかったんで、どうしようかなと。テンパって…」。思わず飛び出したのはヘッドスライディングだった。「あれはダサかったなと思います」と苦笑い。「野球選手なら分かってくれると思うんですけれど、今日おろしたばっかりの手袋がめちゃくちゃぬれて、もう使えないんでそれがショック」と角中節は続いた。

チームは後半戦3連勝発進。「上のチームが負けてくれないので、1個も落とせない感じでやっています。もっと勝って優勝までいきたい」。日本一を知る男は頼りになる。【鎌田直秀】

▽ロッテ吉井監督(角中の代打起用に)「角中1択でした。1発狙っているようなスイングだったので、オスナもそれを察知して何か違うボールを投げてくると思ったけれど、真っすぐまともに来て、それを仕留めてくれたので良かった」

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