虎の尻尾は離さない。2戦連続スタメンの広島末包昇大外野手(27)が、2号3ランを含む2安打4打点。チームを19年7月28日以来の9連勝に導いた。

2点を追う4回。1死一、二塁でヤクルト高橋の浮いたチェンジアップを捉えた。2回の先制打に続く一打は、右中間席に飛び込む逆転弾となった。「大事なところで打ててよかった。(17日までの)横浜の試合で打てていなかったので、ラストチャンスのつもりで臨みました」。大型連勝中も長打に欠ける打線の中で、持ち味を発揮した。

チームは相手先発が左腕投手の試合は14勝19敗と苦戦する。離脱中の西川を含め秋山、坂倉、野間と打線の中軸に左打者が多いことも一因。ヤクルトがこの3連戦をすべて左腕先発を並べてきたように、今後も左腕をぶつけてくる可能性もある。今季初の複数安打&複数打点で、対左投手に打率3割3分3厘、2本塁打、6打点を挙げる末包が、待望の“左キラー”に名乗りを上げた。【前原淳】