11戦ぶり先発の広島末包昇大外野手が、3号ソロを含む2安打2打点で勝利に貢献した。2回2死一、二塁は巨人横川の浮いたフォークを捉えて右中間を破る先制二塁打。6回は2番手堀岡の146キロを左翼席に運び、リードを広げた。持ち味の長打力で、打線をけん引した。

試合前まで16打席無安打だった。前日18日の早出特打では、新井監督からの直接指導に加え、藤井ヘッドと朝山打撃コーチを交えて助言をもらった。「“スリーマン”で教えてもらった。ホームランもそうだし、1球で仕留められたかな」。6日巨人戦以来の先発起用で成果を示した。

前日は高松商の後輩、巨人浅野のプロ初本塁打を目の当たりにした。先輩としての面目を保つ1発に、新井監督は「先輩として俺も負けられないと思ったんじゃないですか」と振り返るが、本人はかぶりを振る。「彼はジャイアンツのドラ1ですから。僕の野球人生と、彼の野球人生はまったく違う」。大学、社会人をへて、プロ2年目の今季も、もがき続けている。

秋山、上本が離脱するチーム状況も、末包にとってはチャンスだ。「結果を出さないと駄目だと思っていたので、首の皮1枚じゃないけど、結果を残せて良かった」。2長打の働きは、主力不在のチームに強烈な存在感を示した。

○…森下が8回3失点で7勝目を挙げた。3回まで毎回4安打を許しながら無失点にしのぐと、4回から7回までは1人の走者も出さなかった。「とにかく長いイニングを投げたいと思ってマウンドに上がった。打ってもらっていましたし、点が入っていた。いいテンポで投げられました」。8回は岡本和に3ランを浴びるも追加点は許さず、投げきった。7月22日の中日戦以来の白星を手にした。

【関連記事】広島ニュース一覧