ロッテ石川慎吾外野手(30)のピンストライプユニホームでの初打点が決勝打となり、ZOZOマリン初のお立ち台に上がった。

巨人から加入後は、夏の本拠地イベント「BLACK SUMMER WEEK」用の黒いユニホームを着用してきたため、白い通常ユニホームは3試合目だ。

「5番左翼」で6試合ぶりに先発出場し、4-4の同点で迎えた7回2死二塁。「(右投手で)代打だろうなと頭によぎったんですけれど、吉井さんが(ベンチから)出てこなかったので、腹くくって頑張りました」。ソフトバンク3番手右腕の又吉との対戦は、お互いが巨人と中日時代で間隔が空いていたため、打席に入る前には村田打撃コーチから「外、いけ」と助言を受けた。だが、2球続いた外角球をファウルにしてしまい「追い込まれた時は、マジでこれ、どうしようかなと。しょうがないので、なんとか食らい付く気持ちだけでした。技術じゃないです」。1ボール2ストライクからの146キロ内角シュートを、しぶとく右前に運んだ。

一塁塁上で二塁走者だった中村奨の生還を確認すると、思わず喜びが「はじけました」。仲間が歓喜するベンチに人さし指を向けて叫ぶと、右翼席のファンにも人さし指を向け感謝した。自身に向けても何度も手をたたき、感情をむき出しにした。イニングが終わると、ロッテファンから「シンゴ」コールの大声援。ベンチを飛び出し、右拳を3度、力強く右翼席方向に突き上げて応えた。

25日からは首位オリックスとの3連戦。8・5ゲーム差の状況だけに3連勝の期待も高まる。「今日は今日という形で、明日からはまた別の1日が始まるので、気を引き締めて」と心は冷静に。ファンによる個人応援も「ありがたいですね。すごく良い。覚えやすくて。みんな歌えるでしょ」と大きな力になっていることを強調し、「今、マリンにいるファンの皆さまの魂と一緒に大阪に乗り込んで頑張ってきます」と心を1つにした。【鎌田直秀】

▽ロッテ吉井監督(4点差からの逆転勝ちに)「初回に4球で3点とられたんですけれど、みんなよくひっくり返してくれました。(7回は右投手で)角中の代打を迷ったんですけれど、石川がしっかり打ってくれたので良かった」

▽ロッテ美馬(6回6安打4失点も逆転勝利に)「いつもこんなピッチングなのに応援してくれるファンの皆さんに感謝です。そして、野手のみんなに感謝です」

▽ロッテ岡(6回1死一、三塁から左前に同点適時打)「とにかく後ろにつなぐぞという思いで打席に入り、打ち返しました」

▽ロッテ田村(6回1死二、三塁から1点差に迫る中前適時打)「セカンドが少し深めに守っていたのがわかったので、セカンドゴロでも、まず1点だという気持ちで打ちにいきました。結果、うまくバットに乗ってくれてタイムリーになって良かったです」

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