自己最多に並ぶ4勝目を狙った日本ハム先発の上原健太投手(29)は、6回1/3 6安打3失点で降板し、登板2連勝とは行かなかった。

6回まで5安打2失点と4試合連続のクオリティースタート(6回以上、自責3以内)。安定感ある投球を続けたが、前日から15イニング連続無得点と打線の援護なく、流れを引き寄せることができなかった。

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上原の力投が報われることはなかった。9回先頭の松本剛が出塁。無死一塁のチャンスをつくって中軸に回ったが3番清宮が遊飛、4番野村は中飛、5番郡司が遊ゴロに倒れ試合が終わった。投球内容は決して悪くなかったが上原は「先制点を与えて厳しい展開になってしまったことは自分の責任です。中継ぎ陣にも負担をかけてしまって申し訳ない」と反省した。

2回2死を取った後の連続四球が痛かった。池田に四球を与えた直後、紅林にはフルカウントから内角低めに146キロの渾身(こんしん)のストレートを投げ込んだが、判定はボール。「高さもコースも完璧だった。だからボールだったのかも。あれを引きずりすぎて、その後、投げきれなかった」。続く若月の左前打で満塁のピンチを招き、1番佐野皓に左前適時打を許し、先制点を与えた。

屋根の開放した状態での登板は、3回から2番手で登板した7月9日ロッテ戦以来2度目。前回は4回70球を投げ1失点降板しており「(向かい風で)目が乾燥するので、できれば開けないで欲しい」とリクエストも屋根は開いた。だが、めげなかった。試合前練習では最後まで明大の先輩、オリックス山崎福と談笑しながらマウンドの状態を確認し「前回ほど目の乾燥は気にはならなかったし、ピッチングに影響はなかった」。青空の下、しっかり下準備し、最善は尽くした。

4試合連続クオリティースタートに、建山投手コーチは「球速は落ちてきた感じはあったのですが、先発の役目を果たしてくれた。チームに勝つチャンスを与えてくれたので評価したい」。その言葉を受け止めつつ上原は「ナイスピッチングと言われることもあるかもしれないですが、次のステージに上がって行くには今日の内容で満足するわけにはいかない」。自らにムチを入れ、次回登板での雪辱を誓った。【永野高輔】

▽日本ハム八木打撃コーチ(オリックス東を攻略できず)「甘い球はたくさんあったけど、それが打てなかった」

▽日本ハム山本拓(8試合連続無失点)「僕は160キロは投げられない。高望みせずに自分の持っている力の中で、しっかりボールを投げられている」

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