広島堂林翔太内野手が今季チーム6度目のサヨナラ勝利をもたらした。

延長10回2死一、二塁。カウント2-1から2球ファウルで粘った後の5球目だ。DeNA山崎のスプリットに詰まりながらも二遊間を破った。二塁走者曽根が、前進守備の中堅からの返球と捕手のタッチをかいくぐり、決勝のホームに滑り込んだ。

DeNAがリクエストを要求するも、判定はそのまま。一塁ベンチ前でウオーターシャワーを浴びた堂林は「ひとつ前の矢野の姿を目の前で見ていたので、何とかしないといけないなと乗り移ったような感じでした」と興奮気味に振り返った。2死走者なしから、代走守備固めで貢献してきた曽根、矢野が連続四球で出塁した粘りに応えた。

救援陣も助けた。3点リードの8回に島内が同点3ランを浴び、9回はマクブルームの失策から矢崎が押し出し四球で勝ち越しを許した。「いつも、いつも助けてもらってるので、今日は僕たちが助ける番と思った。9回、野間の同点打があって、僕がある」。一丸でつかんだ勝利に堂林も胸を張った。粘り勝ちで首位阪神とのゲーム差を7・5のままとし、3位DeNAには5ゲーム差に広げた。【前原淳】

▽広島新井監督(今季6度目のサヨナラ勝利に)「選手全員の何とか勝つんだという気持ちが伝わってきて、こちらもすごくうれしい」

▽広島曽根(外野が前進守備も二塁から生還)「その前のファウルを打った時にいい反応ができていたので、これならいけるなと思った。最後はたまたま手が入った」