正念場で、若手のバットが光った。

楽天村林一輝内野手(25)が、2安打2打点の活躍。3位ソフトバンクとの3連戦勝ち越しを決め、1・5ゲーム差に縮めた。「出してもらっているので、結果を求めて、1戦1戦勝ちにこだわって挑んでます」と力を込めた。

1回無死一塁、1ボールから、板東の高め直球を鋭く振り抜き、右翼へ先制の適時二塁打。4点リードの3回2死一、二塁でも、カウント2-2から、武田のカーブを右前へ運んだ。8、9日は無安打も、ようやくチャンスで期待に応えられた。「自分がどうであれ、チームが勝つことが一番大事」と、がむしゃらにバットを振った。

高卒8年目の今季は遊撃の定位置を奪取。しかし、結果を残し続ける難しさも痛感している。一時は打率3割9分5厘だったが、8月には27打席連続無安打も経験。それでも石井監督はグラウンドに送り続ける。「彼は今戦うとき。ここから落ちるのか、上がるのかは彼の頑張り次第」。村林は「全部経験は生きると思っている」とプラスに捉える。実り多いシーズンにするためにも、CS出場権を確保する。【湯本勝大】

▽楽天石井監督(ソフトバンク3連戦に勝ち越し)「勝ち続けることは不可能かもしれない。負けた次の日にすぐ取り返すというのができた。野手も含めてみんなが一生懸命やってくれているおかげかなと思います」

▽楽天荘司(5回8安打4失点も4勝目を挙げ、自身4連勝)「ボール自体は悪くなかったですけど、決めるべきところで甘く入った。今日はチームが勝てて良かったと思います」