今季限りで現役引退する中日大野奨太捕手(36)が18日、バンテリンドームで現役引退会見臨み、15年のキャリアを「常に自分が一番でありたいと思ってプレーしてきた」と振り返った。続けて、引退を決めた理由について「この何年か2軍で生活していた中で、若い選手と一緒にやる中で、(若手を)応援している自分がいた。(こんな気持ちでは)現役を続けるのは厳しいと思った」と語った。

大野奨は東洋大から08年ドラフト1位で日本ハムに入団し、17年オフにフリーエージェント権を使って中日加入。15年目の今季は1軍出場はなかった。通算出場は907試合。思い出の試合には、試合途中からマスクをかぶり大野雄のノーヒットノーランを支えた19年9月14日の阪神戦(バンテリンドーム)を挙げた。

日本ハムではキャプテンを務め、日本一も経験した。現在メジャーで活躍するパドレス・ダルビッシュやエンゼルス大谷ともバッテリー。「ダルビッシュは同級生(同学年)だし中学から有名な存在。そういう選手とバッテリーを組めたのは、とてつもない財産。翔平も向こうで頑張っている姿を見ると、ホントに僕がバッテリーを組んでいたのかなとも思う」と振り返った。2人には引退を報告し、ダルビッシュからは「ありがとう」と、大谷から「お疲れさまでした。次の道でも頑張ってください」とエールを送られたという。

大野奨は10月3日巨人戦(バンテリンドーム)で、いずれも今季限りで現役引退する日本ハム時代からのチームメート谷元、堂上、福田と引退セレモニーに臨む。【伊東大介】