今季限りで現役を引退するヤクルト荒木貴裕内野手(36)が、ファーム本拠地最終戦となる西武戦に「3番一塁」でスタメン出場した。4打数無安打に終わり「辞めると決めたら気楽にできると思ったが、まだ悔しい」と語った。

近大から09年ドラフト3位で入団。ユーティリティーとして昨季は代打や守備固めで47試合に出場したが、今季はここまで1軍出場はなかった。通算684試合に出場し打率2割2分8厘、18本塁打、116打点。本拠地でのDeNA戦では「神宮に行く予定です」と、最後の勇姿が見られるかもしれない。以下、戸田での現役最後の試合を終えた荒木の一問一答。

-戸田での最終戦となった

ファンや後輩に良いところ見せたかったけど、それができなくて悔しい。辞めると決めたらもっと気楽にいけると思いましたが、まだ悔しいという思いになるんだなと思いました。

-最後まで野球をうまくなりたいという気持ちだったから

今年に関しては最後までやると決めたので、引退決めてからも練習してきたので、こういう感情になるんだなと思いました。

-決断理由は

スワローズに入ってから、スワローズに必要ないとなったときには辞めようと思っていたので、それが一番のポイントです。正直に言うと、体が自分の中で思い通りに出来ない。そんなだましだましできる世界じゃないので、それも1つある。

-プロ14年目。印象に残っている場面は

(15年に)初めてリーグ優勝した時ですかね。もちろん2回目、3回目の優勝や、日本一になった時もうれしかったんですけど、何でも初めてはうれしい。たぶん今まで野球をやってきて大きい試合で優勝したことが初めてだったので、うれしかったですね。

-今年は2軍に長くいた。ファームでともに戦った若い選手への思いは

すごく若い選手が多い中で、変に気を使われることなく分け隔てなく接してくれたので感謝しています。イジってもらったりもしてすごくやりやすかった。でもやっぱりここにいていい場所ではない。若い選手には1人でも多く1軍の戦力になって欲しい。選手の中にはすぐにうまくなる選手、ゆっくりうまくなる選手、個人差があると思うので諦めずに。僕もすごくゆっくりとした成長スピードだったと思うので、自分で決めたことをコツコツ積み重ねていけば、今の若い子たちはこれからチームの力になってくれると思う。

-引退を決めた時期は

なかなか1軍に上がる機会がなかったので徐々に考えるようになりました。チームもなかなか順位が上がらず、若い選手を積極的に起用していたので、この世界にずっといれば、大体そういうことで分かって来る。夏以降はそういうことは思ったかな。

-松山でずっと自主トレを行ってきた。自主トレの松山組と、松山の方たちへの思いは

一番頑張ってほしいなと思います。同級生の(川端)慎吾には1年でも長くやって欲しいと思います。お世話になった権現温泉の方々にも、最後、今年1年は良い結果を伝えられなかったことは申し訳なく思いますが、ここまでできたことには感謝したい。1年目に快く連れていってくださった(宮本)慎也さんにも感謝したいです。

-引退後の進路について。野球には携わっていくのか

まだはっきりとしたことは何も決まっていないので、本当に辞めて1回ゆっくり落ち着いて考えたいなと思っている。

-戸田でのラストゲーム。戸田での思い出は

とりあえず、この暑さですね(笑い)。

-神宮球場での1軍戦には

30日に行く予定です。

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