パ・リーグが熱い! CS争いを繰り広げる3チームが、いずれも1点差ゲームをモノにした。午後9時1分、2位ソフトバンクが中村晃外野手(33)のサヨナラ弾で本拠地を沸かせると、同41分には、敵地大阪で楽天が1点のリードを守り切り勝利。もつれにもつれたZOZOマリンでは、同49分にロッテ石川慎吾外野手(30)が右越えサヨナラ二塁打を放った。2~4位まで1・5ゲーム差の中にひしめく大混戦は、シーズン最後まで続く。

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4位ロッテが今季8度目のサヨナラ勝ちでCS争いに踏みとどまった。同点の10回1死一、二塁、角中の代打、石川慎が佐藤隼から右越えに適時二塁打を放ち熱戦に終止符。歓喜のウオーターシャワーと本拠地ファンの大声援を浴びると「『勝った』という気持ちです。角さん(角中)は雲の上の存在。その代打で身が引き締まる思いでした」と冷静に振り返った。

吉井監督の積極采配も勝利を呼び込んだ。同点の9回、守護神・益田が1死満塁のピンチを招くと、鈴木に対し2ボールとなった場面で、坂本にスイッチした。緊急登板の左腕は「開き直っていくしかない」と空振り三振に仕留めると、続く外崎も空振り三振。無失点で切り抜け「いつも(益田に)助けてもらってますし、そこはチームで助けあうことが大事」。指揮官は「(益田は)変化球を投げた時に、すごく腕の振りが弱々しく見えたので、何かあるのかなと。あそこは坂本の勢い、球の強さに懸けるしかなかった。本当によく頑張ってくれました」と振り返った。

体調不良による「特例2023」で抹消されていた藤岡と山口がこの日から1軍復帰し、即先発出場。同じく抹消中の佐々木朗と沢村も1軍に合流した。戦力も戻ってきて残り7試合。指揮官は「プレー出来る人でやっていくしかないので。この後も可能性ある限り、しっかりやっていきます」。最後まで粘り強く戦い抜く決意だ。【鈴木正章】

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