キャプテンの思いも胸に、CSを突破する。DeNA牧秀悟内野手(25)が13日、14日から開幕する「2023JERA クライマックスシリーズ セ」の広島とのファーストステージ(マツダスタジアム)を前に、ケガで離脱した佐野への思いを語った。5日に右有鉤(ゆうこう)骨摘出術を受け、今CS中はリハビリに専念。わずかな可能性にかけて日本シリーズでの復帰を目指す中、牧が4番で打線をけん引し、チームを勝利に導く。

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チームの先頭に立って、声を出しながら、牧がマツダスタジアムで行われた全体練習で大粒の汗を流した。練習後、大勢の報道陣に囲まれる中、故障で不在のキャプテン佐野への思いを語った。

「佐野さんが一番悔しい思いをしてますし、佐野さんの分も含めて、明日からチーム全員でやっていきたいなと思っていますし、今こそ本当にチーム力っていうのが大事になってくると思います」

横浜スタジアムで行われたCS前の調整期間中には、手術を受けた佐野から「頑張ってくれ」と声を掛けられた。1人1人、選手に声を掛ける姿を目に焼き付けながら「頑張ってきます」と決意を伝えた。

昨年の雪辱の思いも誓った。2位で進出して臨んだ阪神とのCSファーストステージでは、3戦ともに4番で出場。全試合で安打はマークしたが打点はなく、1勝2敗で敗れた。「去年は何もできずに終わってしまったので、今年は4番として、何とかチームに勝利をもたらせるようにやっていきたいです」と力を込めた。

17年シーズンの再現を目指す。当時も3位でCSに進出し、ファーストステージで阪神、ファイナルステージで広島に勝利し、日本シリーズに進んだ。牧は「3位からのはい上がりというか、下から巻き返していきたいです」と宣言。三浦監督は「日本一になれるチャンスはあるので、このファーストステージを勝ち上がっていけるように」と決意を込めた。【久保賢吾】

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