さあ関西シリーズ! 

38年ぶりの日本一へ向け阪神岡田彰布監督(65)が、打撃力アップの秘策を明かした。22日から甲子園で4日間行う全体練習のうち2日間でシート打撃を行う。CSファイナルステージで先発予定だった才木、西勇や強力ブルペン陣を自軍の打者陣と対決させる。28日開幕の日本シリーズの相手に決まったオリックス投手陣を仮想し、打線の復調を促す。

  ◇  ◇  ◇

日本シリーズに向け、低調だった打線にカンフル剤を打つ。CS突破後、岡田監督は「打つ方はあんまりシーズン通りにいかなかった。今度はまた1週間やから、そらみんながいい調子になってくれればいいけど」と打撃陣の実戦感覚が戻ってないことを心配していた。チーム打率は1割9分3厘。近本、中野の1、2番コンビはともに11打数1安打の打率9分1厘。4番大山、5番佐藤輝はともに打率1割台で打点、本塁打はゼロで終わった。

いかに復調させるか。日本シリーズまで宮崎でのフェニックスリーグは4試合あるが、指揮官は「行かない、行かない。シートでやる」と甲子園でシート打撃を2日間行う考えを明かした。CSを迎えるまでには、2週間も実戦間隔が空いた。宮崎でのフェニックスリーグで2試合調整したが、CSで戦う広島投手陣とのレベル差は大きかった。

その反省を踏まえ、CSで出番がなかった才木、西勇が1日目に登板し、2日目はブルペン陣が相手になる。才木は最速157キロの直球とフォークが武器。パワー系投手が多いパ・リーグ投手陣の仮想相手にはピッタリだ。西勇の横幅と奥行きを使った投球術と対戦できるのもプラスになる。日本シリーズの相手となるオリックスは3年連続パ投手4冠の山本ら強力な投手陣を擁している。阪神も投手力では負けていない。自軍投手とのハイレベルな対決で復調を促す。

投手陣から見ても同じだ。宮崎でファームの若手を相手にするよりも、不動のレギュラー陣を相手に甲子園で投げた方が、いい準備となる。前回05年は打撃陣が沈黙しロッテに4連敗。トータルでの得点は4-33だった。CSで広島を圧倒した投手力、守備力は万全。38年ぶり2度目の日本一をつかむためには、この1週間での打線の活性化がカギを握っている。【石橋隆雄】

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>