NPB(日本野球機構)は23日、23年度の国内、海外FA(フリーエージェント)権有資格者を公示した。西武山川穂高内野手(31)や、ヤクルト田口麗斗投手(28)らが今季新たに国内FA権を取得した。また、既に国内FA権を持つ楽天松井裕樹投手(27)らが海外FA権を取得した。

山川は故障者特例措置によって権利を取得した。自らの不祥事により、9月4日に球団から「公式試合の無期限出場停止」を受け、権利取得までの1軍登録日数は17日分不足していた。だが4月10日に右ふくらはぎの強い張りで出場選手登録を抹消され、その後同27日のイースタン・ロッテ戦(ロッテ浦和)で実戦に復帰していた。この期間分が故障者特例措置の対象となった。

このほか国内FA権はDeNA石田健大投手(30)、DeNA戸柱恭孝捕手(33)、楽天茂木栄五郎内野手(29)、日本ハム加藤貴之投手(31)、オリックス山崎福也投手(31)らが新たに取得し、動向が注目される。来日8年目の中日ダヤン・ビシエド内野手(34)も新たに取得し、来季から日本人扱いとなる。

海外FA権は広島大瀬良大地投手(32)や、22日にソフトバンクから戦力外通告を受けた嘉弥真新也投手(33)らが取得した。

巨人中田翔内野手(34)はすでに国内FA、海外FAを取得済み。来季は3年契約の2年目を迎えるが、契約を途中で破棄できる「オプトアウト」の権利を有する。今オフのFA権行使について「家族と相談しながらしっかり考えたい。野球人生1回きり。ですし、あと10年できるわけでもない。体が動くうちは野球を全うしたい気持ちが強いです」と熟考する姿勢だ。

日本シリーズ終了日の翌日から土、日曜日と祝日を除く7日以内に在籍球団に意思を伝えれば行使でき、「FA宣言選手」として公示された翌日から交渉が可能だ。