西武長田秀一郎ファーム投手コーチ(43)にとっても横浜スタジアムは特別な場所の1つだ。「30年…ですね」としみじみ話す。

3日、横浜スタジアム45周年記念ドリームマッチが行われ、神奈川県内のレジェンド集団「Y45 LEGEND HEROES」のメンバーとして参加した。

3番手として3回、マウンドに上がった。先頭のDeNA大田泰示外野手(33)にフルカウントから四球を許した。「あの先頭四球でマイナス50点くらい」。

しかし直後、セーフティーバントを狙ったDeNA石井琢朗チーフ打撃コーチ(53)の三塁側への転がりに機敏に動き、右手で直接キャッチ。しっかりアウトにし、後続2人も切った。

普段は2軍で羽田、黒田ら若手にフィールディングを指導することも多々ある。メンツを保った好守に「良かったですね、あれは」とホッとしつつ「琢朗さん、すごいことするなと思って」と冷や汗をかいた。

松坂世代の1人。鎌倉学園時代からドラフト候補右腕と注目されながら「横浜高校とは一度も対戦しないまま終わりましたね」。3年夏は記念大会で神奈川は東西2地区に分かれ、近いようで遠い存在だった。

慶大に進み、西武入り。そこでようやく松坂氏と重なった。高校時代から、今年で25年。「若い時にやってたメンバーと野球ができて、本当に楽しかったです」と充実感がにじむ。

横浜市出身で、小学校の時に栄区選抜の一員として初めて横浜スタジアムに降り立った。

「あれから30年。すごいですよね。子どもの時から30年たって、また今日こうやって投げられて良かったです」

試合前に「110キロ!」と意気込み、実際は松坂氏より5キロ速い最速123キロ。“カマガクの長田”を見せつけた。【金子真仁】

松坂大輔vs度会隆輝 村田修一2ラン 柳沢慎吾始球式 ハマスタ45周年ドリームマッチ/詳細