移籍1年目で飛躍を遂げた日本ハム田中正義投手(29)が12日、今年の漢字に「変」を挙げた。札幌市内にある「新さっぽろサンピアザ」で行われたトークショーに万波とともに参加。イベント前に取材に応じ、新天地で25セーブをマークした23年は「ほんとに全てがガラッと変わった1年間」と振り返った。来季は、さらなる大変革へ最速160キロを目指すことを明かした。

今年の漢字が発表された京都の清水寺から、直線距離で約1000キロ離れた新札幌で、田中正が自身の今年の漢字を発表した。「変化の『変』ですね。ほんとに全てがガラッと変わった1年間。本当にいい1年になりました」。ソフトバンクから加入1年目で守護神に定着した今季を「変」の1文字で表現した。

野球人生が大きく変わった1年だった。「これだけたくさん試合で投げることがなかった」と今季は自己最多の47試合に登板。セットアッパーから開幕直後にクローザーとなり、最後まで役割を全うした。「たくさんの方に応援してもらって背中を押してもらって、なんとかやりきれた1年。来年はもっと期待に応えたい」と力を込めた。

そのための変化として、トークショーで球速アップを来季の目標の1つに掲げた。「今年はMAXが157キロで平均球速が150キロくらいだったので、プラス3キロずつくらいできるように」。つまり、目指すは最速160キロ。「努力したら、いけると思います」と意識するのは投球フォームの改善。「地面を強く押して、押した分の力が(体から)漏れないようにガッと締めてロスなくできたら長い手足が有効的に使える」とイメージもできている。

この日は日清食品どん兵衛のイベントで、きつね耳を装着して登場した。こうやってオフシーズンにファンの前でイベントに登場することも「ファイターズに来て初めて」と大きな変化の1つ。笑顔がトレードマークとなった今季以上に来季も大化けを続けて笑顔を振りまき続ける。【木下大輔】