ソフトバンク柳田悠岐外野手(35)が23日、来季の「2番起用」を志願した。同郷広島の先輩で18年までヘッドコーチを務めた達川光男氏と福岡県内で行われたトークショーに参加。同氏は西武から山川がFA加入した来季クリーンアップを「3番近藤 4番山川 5番柳田」と自信たっぷりに予想したが、柳田は「こだわりはない」としつつ「2番を打ちたいっすね」と返し、大先輩のプランを打ち砕いた。

明確な意図がある。「前(1番)に周東佑京がいたら走ってくれる。ワンヒットで(本塁まで)かえってくれるので」。36盗塁で2度目の盗塁王に輝いた周東が1番に定着すれば、得点圏に走者を置いた打席が増えるわけで「100(打点)はいきたい」ともくろんだ。2番打者のメリットは大きい。柳田が来季36歳で100打点を達成となれば、16年の34歳内川を抜いて球団の福岡移転後では最年長記録となる。

ここ2年は先発2番はなく、12試合で入った20年は1試合5打点もマーク。21年は24試合に出場し、打順別成績は打率3割3分7厘、3本塁打、13打点と相性は良さそう。「実際どうかは分からないですけど、イメージ的には悪くない」と手応えを口にした。

プロ13年目の今季は2度目の最多安打に輝き、14年以来の全試合出場も果たし、打率2割9分9厘、22本塁打、85打点。通算250本塁打と1500安打を達成した。300本塁打まで残り40本としているが「先のことは分からない。目先のことを一生懸命やっていく」。足元を見つめ、4年ぶりのV奪還への一打に徹する。【佐藤究】

◆2番の強打者 小笠原道大(日本ハム)は102打点を挙げた00年、先発2番で120試合に出て27本塁打、92打点をマークした。遊撃手としてNPB2人目の年間40本塁打を放った19年の坂本勇人(巨人)は、このうち2番で34本塁打を記録した。また今季エンゼルスでメジャー日本人初の本塁打王となった大谷翔平も、全44本塁打のうち過半数の26本を2番で打った。

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