巨人岡本和真内野手(27)が「レジェンドチャレンジ」に挑む。7日、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを公開。昨季は41本塁打を放ち、2年ぶり3度目のキングを奪還。4度目の本塁打王となれば、王貞治に続く球団2人目の偉業となる。30発をクリアすれば7年連続30本塁打以上で、王、松井秀喜に続く球団3人目。リーグ2位だった93打点はタイトル奪回で3度目となり、中島治康、川上哲治、長嶋茂雄、王、松井に続く球団6人目となる。球史に残る大打者の領域に足を踏み入れるシーズンとする。

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夢から覚めても、その異様な光景はハッキリと覚えていた。初夢を回想した岡本和は「中日にトレードされてた。(中田)翔さんが歓迎してた」と、初笑いだった。岡本節を披露しつつ、オフの自主トレは「順調にいっています。年末年始もやりましたし、ほぼ休みなくバットは振っているかなと思います」と新シーズンに向けて、手応えを口にした。

現実世界では、レジェンドに近づいていく。巨人の主砲として6年連続30本塁打を記録し、過去3度の本塁打王、2度の打点王を獲得。今季それぞれ達成すれば「国民栄誉賞」を授与された王、長嶋、松井、「打撃の神様」と称された川上、「史上初の3冠王」中島といったレジェンドの域に足を踏み入れる。重視するのは本塁打と打点。「僕に打率なんかいらないでしょって話。トータルで良い数字を出したいけど、優先順位で考えたら打点とホームラン。(打点は)100というのがライン。(本塁打は)30本はとりあえずというか、毎年の目安」と心がブレることはない。

体は好調の一因だったスリムボディを継続する。8キロ減でキャンプインした昨年はWBCでは2本のアーチで世界一に貢献。シーズンも初めて40本の壁を突破した。この日も上下黒のトレーニングウエアをタイトに着こなし「シーズン中は(食事が)不規則になる。今のうちにケアしながら」と体重を管理。奈良の実家に帰省した年末年始も、暴食はせず「おせちを食べたくらい」と英気を養った。

守備位置は一塁に専念し、2年連続Bクラスからの逆襲へ先頭に立つ。「僕が打ってチームを引っ張っていきたいと思います」と、昨季新キャプテンとして味わった悔しさをバネに前進する。レジェンドチャレンジをクリアすれば、4年ぶりリーグ制覇も夢ではなくなる。【黒須亮】

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