日本ハム上原健太投手(29)は「体脂肪率に関しては、むしろ上げたい」という。26日、1軍キャンプ地の沖縄・名護での先乗り自主トレに参加。今オフのトレーニングで体重は約3キロ増の94キロとなったことを明かした上で、現在の体脂肪率は「11、12%くらい。できれば、15%まで上げたい」と目標値を掲げた。

体脂肪率を上げたい理由は長丁場のシーズンを戦うプロ野球選手として“燃費のいい車”になりたいからだという。

上原 筋力だけあると、エネルギーを使う時に筋力から削り取る。脂肪からエネルギーを供給できるイメージがいい。体は絶対に重くなるので、走るのは遅くなるかもしれないが、そっちの方が大事なので。筋力だけあっても維持するのが大変なんですよ。燃費の悪い車みたいな感じっす。体脂肪がないと“ハイオクのリッター3キロ”くらいなので(笑い)。

21年秋から投打二刀流挑戦し、22年シーズンからは投手として台頭。昨季は初めてシーズン100イニングを突破したが、1試合登板するごとに体重も減り、ベストコンディションの維持は大変だった。

上原 去年が(先発後の体重減が)2キロいかないぐらいだったんじゃないですか。夏場にかけて。(体重が)90キロを切りそうになったって感じです。僕は体脂肪より筋肉量が圧倒的に多いんで、筋肉量から削り取られて落ちていた。それをなくしたい、という意味。筋肉量が落ちると、戻すのがめちゃくちゃ大変なんで。みんな体脂肪を落として筋肉量を上げるというイメージですけど、僕はどっちも上げていくイメージです。

だからといって、脂っぽいものを過剰に摂取するなどはしない。「純粋に栄養バランスを考えてバランス通りに食べていけば平均的に上がっていく。(脂っぽいものは)ちょっと多めに食べているだけです。あとはもうサプリメントとかで」と地道に体脂肪アップを目指していくつもりだ。

この日はブルペン入りし、63球を投げた。「投げすぎました。40球くらいにまとめようと思っていた。やりたいことがあって、それをずっとやっていたら、気付いたら(40球を)過ぎていました」と話すように、投手としては順調に来ている。野手としては「あったかいんで、そろそろこっちでもやりたい」と人に見られないところで“コソ練”を再開予定だ。この投打での自主トレの運動量も体脂肪を上げる“壁”にはなるが、妥協はしない。

まずは開幕ローテ入りを目指すため、春季キャンプでアピールすることが最優先。「『もう大丈夫。ちゃんとできるんだな』っていうところだったり『これだったら計算が立つから、ちょっと外せないな』って思ってもらえるように、そういう意識でやりたい」。同時に、シーズンを乗り切る体脂肪率15%の“燃費のいい肉体”もキャンプ中に手に入れたい。【木下大輔】

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