楽天の黒川史陽内野手(22)が28日、楽天モバイルパーク宮城で、宮城県立こども病院の小児がんの子どもたちへニット帽を寄贈した。黒川の背番号「24」が入ったグレーのニット帽は、小児がんの子どもたちを支援している認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワークを通じて、同病院にS、Lサイズ各20個ずつ計40個が贈られる。

小学6年生の時に抱いた目標を、プロ5年目を迎えた今、実現させた。「小学6年生の時の担任の先生のお子さんが小児がんで亡くなられた」。当時の授業などで先生からその話を聞き「僕がプロ野球選手になった時に、小児がんの子への支援ができたらいいな」と思った。その6年後、黒川はプロ野球選手になった。

先生とは今でも交流が続いている。「野球だけじゃなく、みんなから応援される人が活躍するんだよ」と言われていた。その言葉を胸に野球に取り組み、1年前に「小児がんの子どもたちを支援したい」と球団に打診。ニット帽、背番号の色やデザインは自ら担当。思いのこもった仕上がりとなった。子どもの頃の目標をかなえた今、新たな目標がある。「小児がんの子たちと一緒に頑張りたい」。小児がんと闘う子どもたちに、テレビで、球場で、背番号「24」が活躍する姿を届ける。【濱本神威】

◆黒川史陽(くろかわ・ふみや)2001年(平13)4月17日生まれ、奈良県出身。智弁和歌山では1年夏から5季連続甲子園出場。19年ドラフト2位で楽天に入団。20年9月4日オリックス戦で初出場し初打席で初打点。21年6月4日広島戦でプロ初本塁打をマークした。父洋行氏は上宮(大阪)OBで93年センバツ優勝時の主将。182センチ、86キロ。右投げ左打ち。

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