広島中村奨成外野手(24)が6日、2年ぶりとなる1軍キャンプの練習に参加した。背番号96のユニホームを身にまとい、懸命に白球を追った。午後の3カ所に分かれたフリー打撃では3本のさく越えを放ち、仕上がりの良さをアピールした。「この早い段階で呼んでもらえたことに、まずは甘えず、自分のやることをしっかりやって。実戦入ってくるので、いい結果を出せるように」。2年ぶりの1軍練習にも、表情を引き締めたまま天福球場を後にした。

中村奨は打力は高い評価を受け、2軍でも好結果を残しながら、1軍では思うような成績を残せていない。昨季はわずか18試合の出場。昨季終了後には自ら球団に外野手として勝負する意志を伝えた。「この世界で生き残りたいというのが一番。そこが強かった。キャッチャーへの思いもあったんですけど、グッと抑えて、腹をくくって今年は外野で。という思いでした」。1月には先輩の会沢に直訴し、護摩行にも臨んだ。

2年ぶり1軍キャンプ参加はゴールではなく、新たなスタート。13日までの1次キャンプは、15日からの2次キャンプ参加選手を見極めるサバイバルレースとなる。「とにかく1軍に残って、そのままずっと1軍に帯同できるように頑張ります。もちろん、外野手が多いというのは分かっていますし、その中でも絶対負けないという気持ちでやっていきたい」。不退転の覚悟でプロ7度目の春を過ごす。新井監督も「いいスイングをしていたと思います。彼も背番号も変わって、気持ちも入れ替えていると思うので、楽しみに見ていきたいですね」と新たな姿を見せてくれると期待する。【前原淳】

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