中日大野雄大投手(35)が7日、沖縄・北谷キャンプのブルペンで100球を投げ込んだ。昨年4月の左肘クリーニング手術でリタイアして以来、初の3ケタ投球。立浪監督が見守る中で、直球とツーシームを投じた。20年の沢村賞左腕は「いい形でここまでこられている」と完全復活へ手応えを感じていた。

悪夢は昨季初登板の4月4日ヤクルト戦(バンテリンドーム)だった。7回101球3安打1失点(自責0)と好投したが、左肘の違和感を発症。4月中旬に左肘の遊離軟骨除去手術を受けた。約10カ月ぶりの大台クリアに「100球を投げられた。実戦に向けて、もっと質を上げて、内容にこだわっていきたい」と満足げな表情を見せた。

ブルペンでは同じ左腕の今中臨時コーチからも指導を受けた。「左打者のインコースの使い方をワンポイントアドバイスしてもらった」。22年シーズンは右打者の被打率1割7分6厘に対し、左打者は2割7分5厘。左対策へのヒントももらった。

立浪監督も「いい球も随分増えてきた。まだまだ力のある投手。中心となってやってほしい」と復活を喜んだ。大野は「(今後予定される)シート打撃では全ての変化球を投げないといけない。次のクールからは、もっと投げていく」ときりり。今後はシート打撃登板を経て、月末の北谷でのオープン戦3連戦での実戦登板もにらむ。大黒柱がいよいよスタンバイだ。【伊東大介】

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