開幕ローテーション入りへ前進だ。日本ハム上原健太投手(29)が7日、沖縄・名護の1軍キャンプで紅白戦に先発。今季初登板で2回無安打無失点と好投した。新庄剛志監督(52)はローテ投手の決め手の1つに「オーラ」を挙げ、左腕の堂々たる姿を絶賛。当の上原の自己採点はまさかの0点だったが、アピールには成功した。

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上原のマウンド姿が、新庄監督の琴線に触れた。「もうバッチリじゃないですか。テンポもいいし、タイミングも狂わせているし、ボールの質もいいし」。今季初の実戦登板となる紅白戦で2回を無安打0封。1回に水野と浅間を変化球で、加藤豪を142キロの直球ですべて外野フライに打ち取ると、2回も無安打に抑えた。

左腕は先発ローテの一角を金村、根本、鈴木、北山らと争う。同監督は決め手の1つにオーラを掲げ「オーラって自信だと僕は思う。おどおどしている投手だと大丈夫か? となるけど、上原くんは堂々とした感じで投げていた」と動じない姿勢を絶賛。「ローテーションの中に加わってほしい1人」とたたえた。

だが上原はポーカーフェースの下で悔やんでいた。自己評価はまさかの「0点」。無四球をこの日のテーマと決めていたからだ。ライバルたちは先の紅白戦でいずれも無四球だった。自身は2回2死、追い込んでから有薗を歩かせた。「四球を出さなければ何でもよかった。自分のプレッシャーに負けた」と厳しかった。

2回先頭でマルティネスを空振り三振に切ったチェンジアップが、この時は外れた。「あれが決まらなかったら投球が成り立たない。生命線として。シーズン入ったらそういうところはしっかりやっていかないといけない」。褒められても浮足立つことはない。キャンプイン後の投球感覚はいいと自覚している。できないはずはない。強い気持ちがまた、オーラを生む。【鎌田良美】

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