日本ハム郡司裕也捕手(26)が10日の沖縄・名護での紅白戦で、三塁手デビューする。武器の打撃を生かすため、昨季は本職の捕手だけでなく一、二塁や左翼に挑戦も出場機会は増えず、今キャンプから三塁の練習も始めた。昨季、三塁に定着した清宮幸太郎内野手(24)が左足捻挫で離脱中。7日の紅白戦では、昨季序盤で三塁を務めた野村佑希内野手(23)が今季1号を放ちアピールを始めるなど、激化する三塁争奪戦に、乗り込む。

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郡司が新ポジションに、活路を見いだす。休日明けの紅白戦、三塁デビューへ「一番はキャッチャーで出ることなんですが、強みは打撃。いろんなポジションを出来ていた方が絶対いい。試合にでなきゃ意味がないので」と強い決意を口にした。

6日から三塁の練習を始めた直後の7日、紅白戦でライバル野村が実戦1号を放った。清宮負傷の中、三塁が空いているという報道に「ずっと(三塁)守ってきたのは僕。結果を出して証明したい」と定位置奪回を宣言した。昨季、本職以外の一塁や左翼を“転職”し続けた同士の奮起に郡司も「何か、ずっとジェイ(野村)の後を僕がついていってるみたいですが…切磋琢磨(せっさたくま)していければ」。あえて意識して、互いの競争心を高めていく。

中日時代はキャッチャーミット、ファーストミット、外野手用の3つだったグラブも、今季はさらに内野手用を3つ追加してキャンプイン。二塁用の2つは上川畑、今回の三塁は、名手谷内コーチのものを借りている。「内野手グラブの(型の)作り方を知らないので(自分でつくるより)名手のを借りるのが一番かなと」。先輩たちの好意に、好プレーで恩返しする。

打撃は好調で、3日と7日の紅白戦では、いずれも右前打を1本ずつ記録。「逆方向にいいヒットが出ているときは状態がいいときなんで。後はジェイみたいにストレートを強く引っ張れれば」。守備も打撃も、ライバル野村を“徹底マーク”し、プレッシャーをかけ続ける。【永野高輔】

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