巨人秋広優人内野手(21)がゴジラロードをいく。宮崎キャンプ第3クール初日の10日、臨時コーチとして合流したOBでヤンキースGM付特別アドバイザー松井秀喜氏(49)から、マンツーマンの熱血指導を受けた。全体練習後に約45分間の集中講義で、日米通算507本塁打の“元祖・ゴジラ”から身長2メートルのメガゴジラへ、サイズを考慮した特別仕様の金言を授かった。令和の背番号55が4年目の覚醒を遂げる。

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オープニングから壮大だったゴジラの姿を、秋広は目に焼き付けた。練習前の歓迎セレモニー。松井氏はベンチ前からグラウンドに敷かれたレッドカーペットの上を歩いて登場した。「偉大なOBを迎えるには、ちょっとレッドカーペットが短いかな」と、かつて背番号55だったレジェンドがおどけながら笑いを誘った。秋広は「55番を背負わせてもらっている選手として、レギュラー獲得とレッドカーペットを受け継げるように頑張ります」とゴジラ街道の継承を誓った。

練習のエンディングでは、技術を伝承された。グラウンドに最後まで残って個別のレッスンを受けた。構えた時のトップの位置を下げるように助言された。長身の秋広にカスタマイズした打撃改造に「背が高いから、普通の位置に構えていても人より高くなる。人より低くするぐらいのイメージでやった方が、ボールに対しての接点が多くなる」と理解した。ボールの軌道にバットを入れられる打撃を学んだ。

手本には、ヤンキースのアーロン・ジャッジの名が挙がった。22年に62本塁打のア・リーグ記録を樹立したスラッガーも、身長2メートル1センチ。「大きいなりの欠点を教えてもらい、自分と同じぐらいの選手と比較をしてくださった。ジャッジさんは、昔と今の打ち方は結構、違う。つながる部分がある」と、日米で経験豊富な“ゴジラ塾”で濃密な時間を過ごした。

元祖・ゴジラからメガゴジラへ。松井氏からは「もう見ているだけで夢がありますよね」と、飛躍を期待された。秋広は「素振りは1人でもできるし、家でも部屋でもできるという話もしてもらったので、やっていきたい」と、復習と反復を日課にしていく。松井氏が最後に日本でプレーしていた02年に生まれた秋広が、球界を震撼(しんかん)させる最強モンスターへと進化していく。【上田悠太】

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