“つかみ”にこだわり、昨季1本差で逃した本塁打王のタイトルをつかむ。侍ジャパンに選出された日本ハム万波中正外野手（23）が、DeNAとの練習試合に「4番右翼」で出場し、3回2死二、三塁で宮城から左前2点適時打を放った。今季自身初の対外試合で結果を出すも「甘い球。もっと強い打球、長打を打ちたいようなボールだった。まだまだ」と、自らに厳しかった。
より高みを目指すため、ミリ単位の感覚を突き詰める。この日は黄緑色のグリップテープを巻いたバットで適時打。「手ってその日のむくみとかも絶対ある。バットの細さとか握った感じとかって、その日によって変わるなと。今年から、そういうところにも敏感に気を配りながらやってみたいと思って」。左手の部分だけテープを巻いて太くするなど、日によって握った感触を確かめて、長打の確率を上げていく。
この日のテーマについては「いつもの朝の準備っていうところと、初球からしっかりってところは、自分の中で決めていた部分。そこに関しては妥協なくやれた。目的は達成できた」。ブレずに貫く部分と、日々の手触り次第で変えるもの。硬軟自在の身支度で、もっともっと、かっ飛ばす。【永野高輔】
