広島の新外国人トーマス・ハッチ投手(29=パイレーツ3A)が16日、シート打撃に登板した。

打者7人に21球を投じ、ボール球は5球。許した安打2本はいずれもゴロで内野の間を抜けた当たりだった。「どの球種も出だしが良かったと思います。シーズンに入って50イニングぐらい投げたところで自分の直球が一番いいところに来る。今の時点での質、球速には満足している」。味方打者を相手に、上々の試運転となった。

球離れが遅い直球は最速152キロを記録し、対戦した打者も「ベースの板の上は強い」と明かす。真っすぐと同じ軌道から鋭く曲がるカットボールに、スプリットのように落ちるチェンジアップも披露。田中からはチェンジアップで空振り三振を奪った。

ブルペン投球から球を受けた捕手陣の評価は高く、測定分析機器のラプソードでも高数値を示していた。新井監督も「ひとつひとつ球の精度が高い。今は先発として、こちらは見ている」と評価する。指揮官が認めるのは投球面だけではない。「早く慣れて吸収しようという、勤勉さを感じます。日本で成功する要素を持っている」。順応しようとする姿勢が頼もしい。先発4本柱に続く存在として期待が高まる。

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