西武のキャンプ地、宮崎・南郷の空に17日、珍しいロケット雲が現れた。午前9時半前、練習が行われる球場の右翼側の空に白煙がはっきりと見えた。正体は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、種子島宇宙センター(鹿児島)から打ち上げた国産新型のH3ロケット2号機。グラウンドで見つめた松井稼頭央監督(48)は「見られてよかった。うれしかったね」と笑顔をみせた。

偶然が重なった。この日キャンプを訪問し、選手やスタッフらを前に訓示を行った後藤オーナーは、内閣府の宇宙政策委員会で委員長を務めている。ライブ中継で打ち上げの瞬間を見つめた同オーナーは「まさに龍が天に向かって昇っていく。今年はたつ年だしね、すごく縁起がいいんじゃないですか。非常に幸先がいい」と声を弾ませた。

松井監督は大リーグ、アストロズ時代の08年にはフロリダ州でスペースシャトルの打ち上げを見学したことがあるという。後藤オーナーとロケットのつながりに「すごいよね」と驚きの表情を見せた。同オーナーから「このキャンプで1年間戦える力を培って、大活躍を心から期待している」と激励を受けた選手たち。昨季の5位から巻き返しを狙う今季、ロケットのように上昇を目指して戦う。【山崎純一】

【関連記事】西武ニュース一覧