堂々とした立ち居振る舞いで、打者に真っ向勝負する。楽天ドラフト3位の日当(ひなた)直喜投手(18=東海大菅生)は、最速150キロを超える力強い真っすぐ、落差のあるフォークなどが武器だ。1日でも早く1軍デビューを果たすべく、1歩ずつステップアップする。

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190センチ、105キロ。がっちりとした体格の日当が左足を踏み込むと、威力のあるボールがミットに吸い込まれる。身長は保育園児の時から中学生にかけて数センチずつ伸び、中学入学時で170センチ超え。東海大菅生(東京)入学時で180センチ後半と成長した。同校1年秋、若林弘泰監督(57)から教えられた「気持ちは技術を上回る」を胸に刻み、2年秋の東京大会は3回戦から4試合連続完投で優勝。3年春はセンバツ8強に導き、エースとして存在感を発揮した。

自身初の甲子園となったセンバツは3試合に登板。3回戦沖縄尚学戦は6安打完封の1-0と勝利に貢献した。準々決勝は大阪桐蔭に敗れたが、全国レベルの相手と対戦し、自身の技量や課題、通用する部分が理解できた。「もっと上を目指せるチャンスをくれたので、甲子園に出られて良かった」。大舞台がプロ入りをかなえるための大事なステージになった。

マウンドでは、強打者の雰囲気にのみ込まれない。好きな有名人は総合格闘家の皇治(34)だ。「強くて『負けないぞ』という気持ちがむき出しなので、すごくかっこいい。目標にしている」と目を輝かせた。18歳の大型右腕は「最大の武器であるフォーク、力強い真っすぐを見ていただきたい。早く1軍に上がれるように、早く試合に出られるように頑張りたい」と意気込んだ。「気持ちは技術を上回る」を胸に、チームに欠かせない存在になる。【相沢孔志】

◆日当直喜(ひなた・なおき)2005年(平17)7月6日生まれ、東京都墨田区出身。東海大菅生では2年秋に東京都大会優勝。3年春に甲子園8強。23年ドラフト3位で楽天入団。190センチ、105キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸550万円。好きな有名人は皇治。