さあ、本格バトルがスタートだ。ソフトバンクは23日、宮崎春季キャンプを打ち上げた。就任1年目の小久保裕紀監督(52)は3月19日のオープン戦、阪神戦(ペイペイドーム)から開幕までの5試合で本番仕様のオーダーを組むと明言した。スタメン確約の柳田悠岐外野手(35)、近藤健介外野手(30)2人だけ。2月24日にスタートする対外試合から約1カ月間の17試合で、激しいレギュラー争いが行われる。

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新生ホークスの“ガチモード”は、昨年の日本一軍団との一戦から始まる。小久保監督がこの日、3月19日の本拠地阪神とのオープン戦からレギュラーシーズンに向けた本番仕様のオーダーを組むことを明かした。「基本的には(3月)19日の阪神戦からは本番の戦いを見据える」。つまり3月17日の本拠地西武戦まではアピール期間。「しっかり判断できる材料をそろえて決断に至れるように。そういう選手の起用をしていきます」と方針を語った。

リミットの阪神戦までは残り1カ月弱。その間に対外試合とオープン戦は計17試合ある。開幕スタメンが決まっているのは柳田と近藤のみ。残り7つの椅子の争奪戦だ。まずは24日に台湾・楽天モンキーズとの対外試合がスタート。指揮官は「(ポジションが)かぶっているところは当然、結果でしょうね。でも打つだけではないので。守備や走塁も含めたトータルの評価」と激しいレギュラー争いのゴングを鳴らした。

ダークホースも面白い。育成選手としてA組(1軍)キャンプを完走した川村、仲田、緒方について小久保監督は「オフに継続的に練習を重ねることによって、ここまで姿が変わるのかっていうものを見せてくれた」とうなずいた。3人は17、18日に行われた紅白戦でも攻守で躍動。指揮官に「3桁の選手のための紅白戦だった」と言わしめた。開幕前の支配下契約からスタメンの可能性もゼロではない。さらに「オープン戦が始まったら(1軍に)呼ぶ選手も出てくる」と、リチャードや正木らを筆頭にB組野手も昇格させる模様だ。

この日、1日から行ってきた宮崎春季キャンプを打ち上げた。「やっぱり開幕ダッシュは大事だと思っている。打撃陣も開幕にいい状態に持っていけるように調整してもらいたいし、開幕の時にいい状態の選手を使う。その見極めをしっかりしようと思います」。3・19は誰がスタメンの座を射止めるか。注目の対外試合が始まる。【只松憲】

▽ソフトバンク緒方「自分はアピールする立場でしかない。打撃もですけど、全てでアピールするしかないと思っています」

▽ソフトバンク川村「育成選手なので、与えられた打席、立てる打席ではもう全部ヒットを打つぐらいの勢いでいかないと」

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