1歩1歩、着実に。DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が25日、1カ月の沖縄・宜野湾キャンプを終えて飛行機に乗り込んだ。最終日、朝から気持ちを高める。午前8時、元ヤクルトの父博文さんから継承して登場曲に設定したアース・ウィンド&ファイアーの「レッツ・グルーヴ」を聞きながら球場入り。4年ぶりの宜野湾開催のオープン戦で意気揚々と登場する…はずだった。

しかし、アクシデント発生。1回先頭、登場曲をBGMに打席に向かうも、バットにつけた重りが外れない。何度も地面にたたきつけてあたふた。重りが使用できない社会人野球では起こらない“ミス”。「勉強というか…ここからしっかりします」と頭をかいた。

勉強、勉強の1カ月だった。第1クールではフリー打撃にバットが折れた。1本しか用意しておらずロッカーに取りいくために練習が中断。三浦監督から「中断の時間がもったいないですよね」と注意された。以降、フリー打撃に2本のバットを持参する姿があった。いつも底抜けに明るい度会は言う。「僕も落ち込むことはありますよ。そんな時はそのままへこみます。受け入れること。でも僕は人よりちょっとだけ切り替えるのが早いんです」。ありのままの感情を受け入れれば、根っからのポジティブ思考が助けてくれた。

第1打席こそアクシデントで出ばなをくじかれたが、5回2死一塁では楽天古謝から内角直球を右前に運んでドラ1対決を制した。出場4試合連続安打で勢いに乗ったまま南国の地を離れる。「気がついてみればあっという間。今まで経験してこなかった野球漬けの毎日でした。この経験をいかしていきたい」。できないことから目はそらさない。常に明るく元気よく。度会の成長物語がここから始まる。【小早川宗一郎】

【12日中日戦(宜野湾)】

<1>二ゴロ

<2>左飛

<3>右犠飛

【15日日本ハム戦(宜野湾)】

<1>左飛

<2>二ゴロ

【17日中日戦(北谷)】

<1>遊ゴロ

<2>二飛

【18日ロッテ戦(宜野湾)】

<1>右飛

<2>右安打

<3>見逃し三振

【21日広島戦(コザ)】

<1>二ゴロ

<2>右前打

<3>空振り三振

【23日ヤクルト戦(浦添)】

<1>二塁への内野安打

<2>右前打

【24日日本ハム戦(名護)】

出場機会なし

【25日楽天戦(宜野湾)】

<1>左飛

<2>右飛

<3>右前打

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