王者返り咲きを狙うヤクルトに新たな攻撃オプションが生まれるかもしれない。オープン戦初出場の山田哲人内野手(31)が中日戦に2番で出場。初回は先頭が倒れた後、根尾の初球直球を左翼フェンス直撃の二塁打。一振りで好機をつくり、暴投と内野ゴロで先制ホームを踏んだ。5回無死二、三塁では左前に2点適時打。「振れてます。打順に関しては何も思わないですね。自分のために思い切って振っただけ」と冷静に振り返った。

近年は3番が主戦場だ。高津監督は「今の時期しかできないものはやりたい。ムネ(村上)の4番は動かさない。他は、どうやったらつながるか」と説明した。4番以外は固定せずに見極めていく。ただ、チャンスメークもすれば、ポイントゲッターにもなる山田の働きに「長打力のある2番バッターは、やっぱり相手も嫌でしょう。ま、そこにとどめておきます」と意味ありげに笑った。

新加入の西川が1番を務めた。5回の山田の適時打は、先頭が出た後、西川が安打でつなぎ、さらに二盗でお膳立てしたもの。山田は「(西川は)同い年ですしキャンプ中もご飯に行きました。打順が組めたらいいねって話もしました」と喜んだ。今季14年目、32歳となるコンビが怖い存在となりそうだ。【古川真弥】