オリックス杉本裕太郎外野手(32)が、1日に死去した漫画家・鳥山明さんにささげる3安打を放った。全打席の登場曲に鳥山さんの代表作である「ドラゴンボール」のアニメのテーマ曲を使用。「小さいときからアニメめっちゃ見てて大好きだった。今日限定で使いました。全部いい曲ばかり。いい気分で打席に入れました」と振り返った。

1打席目は初代アニメのオープニングである「摩訶(まか)不思議アドベンチャー」で打席へ。「つかもうぜ、ドラゴンボール」の歌詞が流れてほどなく、巨人の左腕グリフィンの初球を左前打。

3回の2打席目はアニメ「ドラゴンボールZ」のオープニング曲「WE GOTTA POWER」を使用。21年本塁打王のパワーで、内角球に詰まりながらも右前に落とした。

5回の3打席目は「-Z」のエンディング曲である「僕達は天使だった」。昨季までのチームメートで、同学年同期入団で仲のいい近藤から左前打を加えた。

好きなキャラはトランクス。「髪が長い時。スーパーサイヤ人になった時。見た目、カッコよくないですか?」。北斗の拳の大ファンで「ラオウ」の愛称が定着しているが、この日ばかりは鳥山さんへの思いを胸に打席に立った。「3本打てたのは自信になる。みんな野球うまいんで、負けないように」。西川の加入で外野争いは激化。定位置が保証されていない中、アニメ好きの選手会長が存在を示した。【大池和幸】