阪神近本光司外野手(29)が元気だ。ロッテ戦でも快音を響かせ、オープン戦4試合連続安打。3回2死二塁では右中間へ先制適時三塁打。1点リードの7回2死三塁では右前適時打で突き放した。3打数2安打2打点に「やりたいことができて、打ててよかった」と冷静に言った。

3回はメルセデス、7回は田中晴から放った一撃。いずれも捉えたのは内角直球だった。右方向へ力強く打ち返し「結果的に引っ張ったという形になった。コース的にもインコースだったので」。相手の厳しい攻めにも自然と体が反応し、ヒットゾーンへ運んだ。

これでチームトップとなるオープン戦打率3割5分7厘。開幕前とはいえ、ハイアベレージは好循環を生んでいる。

「思い切って打ちにいけているというところですね。別にアウトになってもいいし、三振してもいい。その中でやりたいことをやり抜けているというのは、ある程度数字があるから、そういう風にできているとも思っている」

オープン戦とはいえ「数字がなかったら、ちょっと力みもあったりする」という。プロ5年間で773安打を積み上げたヒットマンは今、ストレスフリーで積極的にスイングを仕掛けることができている。

オープン戦で打率3割フィニッシュしたのは21年のみ。同年は、レギュラーシーズンでキャリア唯一の3割超えとなる打率3割1分3厘をマークした。今季もこのまま、吉兆のオープン戦打率3割超えとなるか。「自分の中で調整したい部分はある。数字がある程度あるから、それをキープさせていきながら、やりたいことをやっていけたら」

ノリノリのまま、プロ6年目をスタートさせる。【中野椋】

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>